最近怒涛の勢いでブログを投下しているカタ坊さんが、昭和ポップス倶楽部のSlackで紹介してくれたアニメがあった。
「戦え!!イクサー1」というロボットアニメである。
恥ずかしながら、このアニメを知らなかったので、早速観た。
というのも、すぐに観ないとどこかのタイミングでWikipediaなんかを先に見てしまってネタバレした状態で作品に触れることになりそうだからだ。
知識が先行して作品を純粋に楽しめないのは不幸せのような気がする。
怪物を人間に寄生させ、地球制服をもくろむ異星人クトゥルフ。そのクトゥルフに唯一立ち向かう戦士”イクサー1″は真の戦士として覚醒するためにパートナーとして高校生の”加納渚”を選んだ。イクサー1が渚をパートナーに敢然と立ち向かう…!
(バンダイチャンネルより)
これがあらすじだが、いまいちピンとこないので、観たほうが早い。3話しかないので。
さて、本編である。
一言でいうと、私のドツボであった。
主人公の渚ちゃんは普通の家庭の普通の高校生、クリィミーマミの優ちゃんにそこはかとなく似ている。そんな先入観があったからか、高校生の設定にしては幼く感じた。
その渚ちゃんを勧誘するイクサー1ちゃんはクールで少し陰のある美少女の見た目である。金髪縦ロールの髪型がたまらない。
なんとなく主要人物を紹介してみたが、平穏に始まるようなアニメではない。
1話からエログロSFをこれでもかというくらい見せつけられる衝撃たるや。
あれ、これロボットアニメじゃないの??ちがうもの見てる?と思わされるくらいにはスプラッターである。ちょっと苦手。
当時でもOVAだからできた技だろう。
しかし、OVAで3話完結ながら、ちゃんと主人公に戦う意義を与え、各キャラクターが練り込まれていて、視聴者が敵にも感情移入できるようにしているところの作り込みが良い。
また、全体が3話しかないので、遊び要素はほぼない。コミカルなところやふざけたシーンはなく、核のストーリーが最後まで続く。
逆に言うと隙がないつくりになっていると言える。そういう点は、タイパ重視な現代にマッチした簡潔さを感じる。見やすいと思う。
ロボットアニメといいつつも、イクサーロボは比較的地味であるが、そのフォルムはカッコいいし、当時からしてもロボットのシステムは画期的だったのではないかと思う。(後のエヴァに多少通ずるものがある)
ぜひ家庭用スパロボに登場してほしい。(敵機も一緒に)
画面については、戦闘シーンをはじめとして、セル画のコマ数の多さに驚かされる。
ロボットの戦闘シーンもあるが肉弾戦もある。描写が細かく、そのクオリティに釘付けになる。
そして、画面の明滅も激しい。ポケモンショック以前の1985年当時だからできたことだ。
昭和ポップス倶楽部としてはやはり音楽にも言及せねばならないだろう。
音楽は渡部宙明さんである。特撮やメタルヒーロー、テレビドラマなど多くの劇伴を手掛けた方。
渡部宙明さんはイクサー1の全部の主題歌の作曲・編曲もしている。
イクサー1は3話しかないが、各話ごとに主題歌が異なる。
第1話「戦え!!イクサー1」(作詞:岡田冨美子 作曲・編曲:渡辺宙明 歌:柿沢美貴)
第2話「NEVER RUN AWAY」(作詞:岡田冨美子 作曲・編曲:渡辺宙明 歌:楠木勇有行)
第3話「永遠のイクサー1」(作詞:岡田冨美子 作曲・編曲:渡辺宙明 歌:柿沢美貴)
どれもサウンドが特徴的で、かっこよく仕上がっている。
本編を見たあとに主題歌を聴くと、このサウンドが劇伴にも使われていることに気付く。
第1話、第3話を歌っている柿沢美貴さんはこの作品で初めて知ったが、この手のアニメににありがちな、泡沫歌手(失礼…)ならではの歌の上手さや表現力がたまらなく好きです。
(柿沢さん、現在はナレーターとして活躍されているそうです。)
私は特に「永遠のイクサー1」が大好きで、主人公の渚ちゃんの心境の変化とイクサー1とのシンクロを思うと泣けてくる。そして戦意を高揚させる宙明サウンドの素晴らしさ。何度だって聴いてイクサー1と一緒に戦いたい。
スパロボで採用されるなら絶対、「永遠のイクサー1」をバック・ミュージックにして戦わせてください。
〉逆に言うと隙がないつくりになっていると言える。そういう点は、タイパ重視な現代にマッチした簡潔さを感じる。見やすいと思う。
はぁ〜!なるほど。。。!