楽曲紹介_愛を切り札にして

 由紀さおりさんに、恋をしてしまいました

 27そこそこで生意気なことを言いますと、もう一目惚れをすることなんて無いと思ってました。理屈がないときめき、稲妻に打たれるような感覚は数年前までありましたが、トーキョー・バビロンを歌われる由紀さんのお姿を拝見して、久々に、恋を、してしまいました。

 最近外に出て寒さを感じた時、素で「由紀さんは寒い思いをしていないかな」と考えた時がありました。俺はいったい由紀さんのなんなのさ、と恥ずかしくなってしまいました。でも思ったんです。季節の挨拶ってあるでしょう。「木枯らしに一段と寒さを感じるようになりました。」とか、「寒さがひとしお身にしみる頃となりました。」とか。あれは決して紋切り型の作業ではなく、相手のことを慮っていれば自然と出てくる言葉なんだろうなと。お会いしたこともない、おそらく私のボロアパートとは比較にならないお住まいで暖かくされているであろう由紀さん。余計なお世話を焼いてしまった時に、気づくことができました。

 家を出たその足で、マツモトキヨシに向かいます。アレジオンを買うためです。この季節は本当に許せません。われわれ花粉症患者は、2月の終わり頃から徴税が始まるのです。病院でお薬を処方してもらってる方々も、病院に行くのを面倒くさがる体たらくたちも、理不尽な出費が発生するのです。効用を得るための前向きな経済活動ではなく、マイナスをゼロにするための消費なのです。これは徴税なんです。

 マツモトキヨシ、ひいてはエスエス製薬への徴税ついでに、何か飲み物を買って帰ろうかな。この時も、由紀さんのことを考えてしまいます。私は小学校で味覚の成長が止まっているので、いまだにドデカミンやデカビタなどを愛飲しています。でも、そんな姿を由紀さんに見られたらどうしよう。吐いた息が、夏休みの小学生みたいな匂いだなと思われたら恥ずかしい。そう思うと、無理をしてジンジャーエールを買ってしまいます。

 アレジオン24錠で4500円。だらしない小物買いで合計7500円。マツキヨポイントとdポイントの提示を求められたところで、スマホを家に置いてきたことを思い出します。よりによって大きい買い物をする時に、なんで忘れるかな。。。唇を噛む思いをしながら家路につきます。家に着いて、悔しすぎて放心状態だったためかマスクを冷蔵庫に入れるという珍プレーをしてしまいました。我ながら面白いおっちょこちょいができたな。記念に写真に撮ってしまいました。普段、無調整豆乳をよく買うので、シルエットを混同していたんだと思います。

 殺風景な冷蔵庫の様子のとおり、私の生活は灰色です。華やかなものが一切ありません。大瀧詠一ではありませんが、由紀さんは私のモノクロームな日々に色を与えてくださった。なんと申しますか、最近はなんでもない時間もすごく楽しいのです。

 私も、由紀さんに何か色を送りたい。もし、プレゼントをお渡しできるなら、何がいいだろう。タンザナイトのイヤリングはどうかな。石言葉は知性と高貴。ラップをお聴きになられるアンテナの感度や、どんな方を前にしても物腰低くお話をされるような、聡明さと品格を兼ね備えた由紀さんに似合うのではないかな。そう思いながら、人生で初めて、イヤリングをスマホで検索してました。この時間が、楽しいのです。

 私は正直、一目惚れをしたばかりでして、由紀さんの歌をそこまで知らないのです。これから、どんな曲を歌われているのか少しづつ知っていく日々が、楽しみなのです。そんな高揚感のなかで、アズナブールではなくサンタナのアブラクサスを聴きながら、このブログを書いております。オエ・コモ・バ、僕の文章を読んでくれ!

 今日ご紹介する昭和ポップスは由紀さおり「愛を切り札にして」です。特に心を打たれた曲のひとつ。愛を切り札にして、縛られるときがありますよね。一度しかない人生、スカッと生きてみたいものです。

代表のかなえ氏から授かりました、カタ坊という名前で参加しております
死ぬ前に、ことわざひとつ、生み出したいです

コメントを残す