自分の好きな歌手の楽曲の売上を見てみたことがありますか?売上と知名度はある程度は比例するものの、完全に一致するわけではないので、たまに「この曲めちゃくちゃ有名なのにこれしか売れてないの!?」と驚くことがあります。今回は、知名度は高いのに売上としては振るわなかった名曲たちを一挙ご紹介します!
実は売上が振るわなかった楽曲たち
レイニーブルー/徳永英明
徳永英明さんのデビュー曲、「レイニーブルー」。今は代表曲の一つですが、実は売上がたったの4000枚。当時は手売りをしていたという話も……いまシングルレコードは3000〜4000円で売られることが多い模様。見つけたらゲットかも!?
あの鐘を鳴らすのはあなた/和田アキ子
和田アキ子さんのもっとも有名な代表曲と言ってもいい「あの鐘を鳴らすのはあなた」、レコード大賞歌唱賞も獲っている楽曲ですが、セールスはそこまで高くなく4.1万枚。さらにもう一つの代表曲の「古い日記」は5.4万枚。ではアッコさんの楽曲で一番売上が高かったのは何かというと、「天使になれない」という曲で22万枚。売上が高い曲が後世に残るというわけではない、ということをよく示してくれている例ですね。
ブルドック/フォーリーブス
おそらくフォーリーブスで最も有名な楽曲「ブルドック」ですが、売上は6.7万枚と特段高くはありません。しかしながらスパンコールのゴム紐を伸び縮みさせた上「にっちもさっちもどうにもブルドッグ ヴワー!」と歌うパフォーマンスは一度聴いたら忘れないインパクトがあり、知名度が高いのも頷けます。この「にっちもさっちも〜〜」は、歌詞パワーワード選手権を開催したら上位に食い込むこと必至でしょう。
あゝ無情/アン・ルイス
「あゝ無情」はYouTubeでは1300万回再生以上(2023年2月2日現在時点)されているアン・ルイスさんの代表曲で、合いの手があることからカラオケでも好まれるこちらの曲。JOYSOUNDのカラオケランキング(同じく記事執筆時点)でも1位を獲得しています。しかしながらセールスとしては7.0万枚で、売れていないわけではありませんが、「六本木心中」が29.6万枚売れていることを考えると意外な印象です。

天城越え/石川さゆり
石川さゆりさんの代表曲であり、紅白でも何度も披露している「天城越え」ですが、レコード売上はなんと4.8万枚。対して同じく代表曲の「津軽海峡・冬景色」は72.7万枚!
しかしながら、「天城越え」はカラオケ『DAM』のサービス開始(1994年)から2018年までで最も歌われた楽曲として演歌では首位、全楽曲の中でも4位となっています。制作当時はカラオケブームの最中だった中、あえて「石川さゆりにしか歌えない難易度の高い作品を」ということで制作された楽曲のようですが、逆に「天城越え」超えをしたいカラオケファンたちによって歌い継がれているという、かなり特殊な楽曲ですね。
夢をあきらめないで/岡村孝子
「あみん」として活動し解散後にシンガーソングライターとしてデビューした岡村孝子さんの代表曲ですが、なんと売上は1.3万枚!恋する女性の内面を繊細に描いた歌詞が同年代の女性達の共感を呼んだことから一時は「OLの教祖」とも呼ばれた岡村孝子さん。この曲も実は失恋ソングのつもりで作ったそうですが、今は応援ソングとして愛されている印象が強いです。
リンダリンダ/THE BLUE HEARTS
ブルーハーツのデビュー曲であり代表曲の「リンダリンダ」ですが、売上は6.8万枚。「ドブネズミみたいに美しくなりたい」という出だしデビューするというでインパクト大の楽曲で、現在ではスタンダードナンバーですが、当時はヒットとは言いにくい売上だったよう。ブルーハーツは、このあと「TRAIN-TRAIN」で大きくヒットします。
ランク外…!?何枚売れたかさえわからない曲
これまで紹介してきた楽曲の売上枚数は、オリコンの売上げランキングからの引用です。この本にはオリコン100位以内に一週でもランクインしていることが条件ですが、下記に紹介する楽曲は、なんとそれにも入らなかった幻の楽曲……レコードを見つけたら即買うべし!?の曲たちです!
for you…/高橋真梨子
「あなたが欲しい あなたが欲しい」と感情に訴えかけるようなメッセージが印象的な名バラード「for you…」。小林幸子さん、徳永英明さん、つるの剛士さんら多くのアーティストにカバーされていますが、なんとオリコン100位以内にランクインしていません。しかし高橋真梨子さんがコンサート活動で地道に歌い継いでいくうち、いつの間にか彼女の代表曲のひとつというステータスを獲得しました。
雨あがりの夜空に/RCサクセション
RCサクセションの代表曲もランク外!オリコン100位以内にランクインしていません。しかし、こちらも「for you…」同様、ライブで実際に耳にした人の口コミで徐々に浸透していったとか。RCがライブ終盤に演奏する楽曲として愛されていたそうです。売上に関係なく聴いた人の耳伝いで愛され続けるという、曲自体に宿る力を感じますね。
やさしさに包まれたなら/松任谷由実
「ルージュの伝言」と同様、ジブリ映画「魔女の宅急便」のテーマソングにもなったこの曲ですが、オリコンでは100位内にランクインせず。ただ、この「やさしさに包まれたなら」が収録された2作目のアルバム「MISSLIM」の売り上げは26.8万枚だったとのことで、当時からある程度知名度はあったよう。岡村孝子さんらもそうですが、シングルとアルバムの枚数差が大きいというのは、シンガーソングライターの特徴の一つですね。
ということで、今の知名度に比べて売上が少ない楽曲を紹介してみました!他にもやしきたかじんさんの「やっぱ好きやねん」(1.7万枚)、北島三郎 「まつり」(5.4万枚)、つのだ★ひろ「メリージェーン」(7000枚)、美空ひばり「愛燦燦」(2.3万枚)らが挙げられます。今回紹介した楽曲のレコードは基本的に当時の価格よりも跳ね上がっていることが多いので、それを調べてみるのも面白いかも。他にもこんな曲があるよ!というタレコミもぜひお寄せください♪
>やしきたかじんさんの「やっぱ好きやねん」(1.7万枚)
色々びっくりですが、特に「やっぱ好きやねん」がびっくりです。
今や駅メロにもなっていて大阪といえば!のイメージも強いですが
当時のセールスはこんなに少なかったんですね。
あ、たしかに駅メロでもありますよね!!
他のメンバーの方もコメントしてくれていましたが、レコードとCDの移行段階だったことも伸び悩んだ原因だったんでしょうかね🤔