11月23日(月)に、「平成生まれによる昭和ポップス倶楽部」月に一度のイベントを高円寺・ヤングマスターにて開催しました。
今回のイベントの内容は、「長井英治さんを招いてのトークセッション」!初めての外部の方を招いてのイベントとなりました。
そのほか、過去のイベントのレポートはこちら!
2020.10.14 【イベントレポ】 昭和ポップス倶楽部・失恋ソング縛り紅白歌合戦!
2020.9.24 【イベントレポ】 昭和ポップス倶楽部・初のYouTube生配信!
2020.8.26 【イベントレポ】 昭和ポップス倶楽部・大混戦のアニソン総選挙!
まずは自己紹介!
トークセッションの前に、まずは毎回恒例の自己紹介。今日はそれぞれ「お名前」と、「忙しいときに聴きたい昭和ポップス」を紹介していきます。
みなさんが選んだ「忙しいときに聴きたい昭和ポップス」は、こちら!
- 三百六十五歩のマーチ/水前寺清子
- 宇宙刑事ギャバン/串田アキラ
- HOLD YOUR LAST CHANCE/長渕剛
- 東へ西へ/井上陽水
- YAKIMOKI/コスミック・インベンション
- Get wild/TM NETWORK
- I’m busy/ASKA
- Runner/爆風スランプ
- 夢のふち/中森明菜
- 主人公/さだまさし
忙しい時に、癒やしを求めるのか、自分にカツを入れるのか、はたまた本当に忙しいのか精神的に忙しいのかで曲のテイストがはっきり分かれていて、面白い顔ぶれになりましたね。
長井英治さんとのトークセッション!
それぞれの曲紹介を楽しんでいると、長井さんが到着されました。今日はよろしくお願いいたします!
長井英治さんってどんな方?
まずは、長井さんがどんな方なのか、あらためて自己紹介いただきました。
簡潔にご紹介すると、音楽にまつわるいろんなお仕事をされている方。
もともと音楽関係の仕事に就こうと思っていたわけではなかったものの、就活の際、面接官に「あなたは音楽関係の仕事についたほうが良いよ」と言われたことをきっかけに、まずは楽器店に就職されたのだそう。その後大手レコード・CD販売店に転職、周りに女性シンガーソングライター好きがいなかったことから重宝され、数多くのアーティストの方にインタビューをおこなってきたというご経歴。
現在は「ラジオ歌謡選抜」と「ファムラジオ」にてパーソナリティを務めていらっしゃいます。特にファムラジオは女性シンガーソングライター専門の番組ということで、長井さんが構成・選曲などすべて手掛けていらっしゃるそう。
長井さんが昭和歌謡・昭和ポップスにハマったきっかけとは?
そんな長井さんが「昭和歌謡にハマったきっかけ」から、トークセッションはスタートです。きっかけになった曲として挙げられたのは、こちらの楽曲!
ロマンス/岩崎宏美(1975)
「言葉にできないような、カミナリに打たれたような衝撃を覚えた」という出会いだったのが、岩崎宏美さんの「ロマンス」。まずその歌唱力に圧倒されたのだそう。そして、デビューする前からユーザー目線で見守り続けられる「スター誕生!」のシステムも素晴らしかったとのことです。
続いて、印象深い曲として以下を挙げていただきました。
ペッパー警部(1976)
キッス・イン・ザ・ダーク(1979)/ピンク・レディー
ピンク・レディーは、デビューしたときから夢中だったとのこと。ピンク・レディーの中なかでも印象的な楽曲として、一曲は今までになかったような振り付けがショッキングだったという「ペッパー警部」を。そしてもう一曲は、当時アメリカでも成功しながら日本ではあまりピックアップされなかったピンク・レディーだったけれど、その時期に出した楽曲「キッス・イン・ザ・ダーク」は、後で聴いてみて改めて素晴らしいと感じたということで選曲していただきました。
「絶頂からどん底まで見ることが出来た稀有なアイドル」だったという、ピンク・レディー。その人気っぷりや当時の空気感についても、後追いのメンバーたちにとっては新鮮な話ばかりでした。
かもめはかもめ/研ナオコ(1978)
作詞・作曲が中島みゆきさんで、長井さんいわく「ニューミュージックとの橋渡しとなった曲」とのこと。研ナオコさんは1977年に大麻所持が発覚し、謹慎を余儀なくされている期間がありましたが、その後紅白復帰を果たしたのがこの曲だったといいます。楽曲のもつ力ってスゴイ!ということを実感した、長井さんにとっての大事な曲なのだとか。
追いかけてヨコハマ/桜田淳子(1978)
こちらも作詞・作曲が中島みゆきさん。「女性シンガーソングライター専門家」としても活躍されている長井さんにとって、この曲をとおして中島みゆきさんに興味を持ったという大事な一曲なのだそう。
長井さんへ質問コーナー
質問:ご自宅のコレクションを教えてください!
長井さんのご自宅のレコード、CDなどを写真に撮ってもらいました。しかしながらこれは膨大なコレクションのうちのほんの一部で、このほかに移りきらないCDたちが5000〜6000枚はあるんだとか。お仕事でも使うので、何がどこにあるかもちゃんと把握されているそうです(!)。
質問:「昭和ポップス」と「J-POP」の分岐点となった曲は何だと思いますか?
この質問は大変盛り上がりましたね。長井さんの回答は、プリンセスプリンセス「Diamonds」(1989)。メンバーたちの答えは「小室哲哉の出現」だったり「久保田利伸」だったり、切り口がかわって「BUMP OF CHICKEN」だったりとさまざま。それぞれの解釈が面白いテーマでした。
質問:おすすめのB級アイドルソングを教えて下さい!
松永夏代子「メランコリーの軌跡」(1986年)
劇場版アニメ「うる星やつら」のテーマ曲だったというこの曲。作詞 が銀色夏生さん、作曲が玉置浩二さん、編曲が大村雅朗という超豪華陣による楽曲です。長井さんは玉置浩二さんの作るメロディーが大好きなんだとか。こちらもメロディアスで美しい旋律です。
しかしながら、参加者全員松永夏代子さんを知らず……!長井さんも、「みんなが知らない曲を教えてあげられてよかった!(笑)」と笑みをこぼしていました。
長井さんからの質問:あなたにとっての筒美京平メロディは?
長井さんからもぜひ、後追い世代である昭和ポップス倶楽部のメンバーに聞きたいことがあるということで、「あなたにとっての筒美京平メロディを1曲教えてください」という質問をいただきました!
以下、参加したメンバーの回答です。
- 針葉樹/野口五郎
- ROBOT/榊原郁恵
- ツイてるねノッてるね/中山美穂
- 半熟期/沖田浩之
- 美貌の都/郷ひろみ
- 仮面舞踏会/少年隊
- 強い気持ち・強い愛/小沢健二
- 真夏の夜の夢/野口五郎
- 摩天楼ブルース/東京JAP
あらためて、本当に時代もジャンルも幅広い選曲となりました。長井さんいわく、「どれも素晴らしい曲ばかりだけど、リアルタイム世代の回答にはなかなか出てこない選曲」とのこと。
そして長井さんの選んだ筒美京平メロディはこちら。
- 二重唱(デュエット)/岩崎宏美
- JOY/石井明美
- 思いっきりサンバ/石野真子
- 太陽のバカンス/榊原郁恵
- 哀愁情句/早見優
質問:長井さんが、後追い世代にもぜひ聴いてほしい楽曲は?
さて、そろそろトークセッションも終盤。ここで長井さんに、あらためて平成生まれのわたしたちに聴いてほしい楽曲を紹介していただきました。それがこちら!
- 白いページのなかに/柴田まゆみ
- 駅/中森明菜
- さよならと言われて/松本典子
柴田まゆみさんは、名曲「白いページのなかに」だけを発表して引退してしまった伝説のシンガーソングライター。「駅」は竹内まりやさんによる提供曲、「さよならと言われて」は作詞:銀色夏生さん、作曲:松任谷由実さんによる楽曲です。
女性シンガーソングライター専門家の、長井さんならではの選曲ですね。
最後に……
トークセッションも残りわずかとなり、ついに最後の質問項目に。
質問:長井さんを惹きつける理由
最後の質問は、「長い間、昭和の歌謡曲を研究されてきていると思いますが、ずっと長井さんを惹きつけ続けている理由は何でしょうか」というもの。
非常に難しい質問だと思いますが、これに対して長井さんは「その答えが出ないからずっと探し続けているし、惹かれ続けています。たぶん答えが出たら、それ以上興味を持たなくなっちゃうんじゃないかな」とのお答え。
長井さんのように、ずっと音楽を愛し続けてきた方が言う「答えがない」の言葉は、後追い世代にもずっしりと響く言葉。
きっとそんなふうに答えのない答えを探し続けられていくことで、新たな魅力を発見され続けて、そして昭和ポップスがずっと聴き継がれていけばいいな……なんて、長井さんのお言葉からは、これからの昭和ポップスの未来をも想像させられたのでした。
トークセッションはここで終了。最後にみなさんで写真撮影をしました!
まとめ
今回は、昭和ポップス倶楽部のイベントとしては初の著名人の方を招いてのイベントとなりました。だんだん話に花が咲き、聞きたいことも溢れてきて、本当はもっともっと聞きたいことがあった方もいたかと思いますが最後は時間ギリギリに……!
本当に濃い時間を過ごさせていただきました。あらためて、長井さん、本当にありがとうございました!
これを機に、長井さんのラジオ番組もぜひ聴いてみてくださいね。
これからも機会さえあれば知識人の方・あるいはアーティストの方!?をお招きして、イベントを行っていきたいと思います。今後のイベントも乞うご期待ください!
長井さんの最近のご活躍がわかる「歌姫クラシックス」
長井さんの最近のご活躍として、女性シンガーに限定したCD-BOX「歌姫クラシックス」の楽曲解説をされているそうです!
こちらのBOX、4枚組で曲数は90曲!「女性シンガー」に興味がある方は必見です。
歌姫クラシックス 昭和の歌謡曲黄金時代の女性ボーカルのヒット曲を90曲収録!
次回のイベント
毎月1回行っている次回のイベントは、昭和ポップス倶楽部の代表でもあるかなえ氏さんが主催するイベントと合同になります。
日時:12月20日(日)19時〜21時
場所:JR中野駅から徒歩5分 おもいで処「逆行」
内容:平成生まれ限定参加のイベント(倶楽部メンバーに限らず参加可能!)
詳細はまた連絡があると思いますので、楽しみにお待ち下さい!
昭和ポップス倶楽部では、ともに楽しむ仲間を募集しております
昭和ポップス倶楽部では、今回のような直接集まるイベント(東京)やオンライン飲み会、それから普段はチャットルームでの交流、週2回のコラムなど、昭和の音楽を愛する若者たちが楽しめるコンテンツを常に考えています!
※2020年の時点で満35歳・昭和60年生まれ以下の方が対象です
週2回のコラム配信のプランは年齢関係なく参加できます。まずはお試し読みという方もぜひ。
どういう感じなのか気になるけどちょっと勇気が出ないな…という方は、代表のかなえさんやさにーまでお気軽に質問してみてくださいね!