【イベント】昭和ポップス倶楽部のオールナイトニッポン・倶楽部.FM〜あなたの知らない「迷盤・珍盤」の世界〜

2022年7月30日、「平成生まれによる昭和ポップス倶楽部」にて月に一度のイベントをオンラインにて開催しました。

今回のイベントのテーマは、「昭和ポップス倶楽部のオールナイトニッポン・倶楽部.FM 〜あなたの知らない『迷盤・珍盤』の世界〜」。3月に同様のラジオ系イベント「【イベントレポ】昭和ポップス倶楽部のオールナイトニッポン・倶楽部.FM〜こっちもいいね!しびれるカバー曲〜」を行った際には、ゲストに「ニューパルリー」をお招きしました。その第2弾である今回も、素敵なゲスト「ぱるむ」さんを迎えて盛り上がりましたよ!毎週ベストソング選抜の結果発表もありますのでお見逃しなく。

昭和ポップス倶楽部のオールナイトニッポン 〜あなたの知らない『迷盤・珍盤』の世界〜

今回のイベントのメインは、「昭和ポップス倶楽部のオールナイトニッポン」と題したラジオ企画!代表のかなえ氏がパーソナリティとなって、今回のテーマである「あなたの知らない『迷盤・珍盤』の世界」について紹介しつつ、ぱるむさんをゲストに迎えお話をしていきます!

ゲスト登場の前に、まずはメンバーからのリクエストコーナー。事前にメンバーから募集していた「迷盤・珍盤」を、選曲理由も合わせてご紹介します♪

倶楽部メンバーからのリクエスト

これぞキングオブ迷曲。
以前星野源がラジオで半笑いで流し、山下達郎もサンソンの「珍盤・奇盤特集」で流していたいわく付きの1曲です。
恐らく真剣に歌っているのでしょうが、絶妙に音を外しているところが笑いを誘います。

アイドルとは思えない程大変多くのDJリミックス・ディスコ要素が詰まってるから。

「Wa・ショイ!」は偶然にもこの週の毎週ベストソング選抜に選出されており、見事ベストソングにも輝いています!なんてタイムリー。

これぞ元祖ひげだん!謎の歌手が歌に載せて何かを報告しているようです。 社会人にとって報告・連絡・相談は基本作法。 このおじさんも報告の大切さは心得ているようですが、いくら曲を聞き進めても肝心の内容に迫らない。挙句の果てに、口ギターで煙に巻かれますが、不思議と小気味いいリズムは癖になります。ただ、ここまで核心に迫る気がないのであれば、報告は要らないから、最後に結果だけ教えてくれ、と思わされる珍盤です。

ビートルズの同名曲を日本語でカバー。冒頭に登場する「Desmond」と「Molly」を「太郎と花子」に置き換える暴挙から始まり、曲全体に渡ってオリジナルとは全く違う世界観が詰め込まれた作品です。

ストリーミング配信はおろかビデオすら存在せず、一度きりのテレビ放送をファンが必死になってカセットテープに録音していた当時、ファンに向けて疑似的に語り掛ける仕掛けになっている「ウィスパーカード」は、そんな想いや妄想を少なからず満たしたと想像します。当時のファンの渇望を感じる一枚。

石原裕次郎(or八代亜紀or増位山)の歌に、リアタイ世代に人気の女優が悶絶しそうなほどクサいナレーションを後付けしただけの迷企画盤「女優シリーズ」の一作。 発売元のテイチクが何を考えていたのかさっぱりわかりませんが、なぜか女優を変えながら20枚くらい発売されたようで、まあリアタイ世代にはたまらんのでしょう……。 なお、岩下志麻さんは映画「極道の妻たち」シリーズで有名な往年の名女優です。

いろんな切り口からの「迷盤・珍盤」が集まりました。ここで本日のゲスト、ぱるむさんの登場です!

ぱるむさんってこんな人!

今回のゲスト、ぱるむさんは大学2年生、なんと19歳(平成15年・2003年生まれ)!大学生ながら、集めたレコードの数は1500枚近く、その豊富な知識を活かしDJ活動もされている方です。メンバーは全員20代以上ということもあり、Z世代の未成年の登場に、メンバーも興味津々です。

そんなぱるむさんが昭和ポップスに興味を持ったのは、もともと小さいころから特撮が好きだったことで、昔の曲をよく聞く土壌があったからなのだとか。一番最初に好きになった昭和ポップスは、寺尾聰「ルビーの指輪」。中学2年生のときに家族でカラオケに行った際にお父さんが歌っているのを聞いて、「なんだこの曲は!」と思ったのだとか。

ここからは、パーソナリティのかなえ氏とのやりとり風でお送りします!

かなえ氏

これまでに集めたレコードの数は1500枚にのぼるとのことですが、なぜレコード収集に目覚めたんですか?

ぱるむ

テレビでレコードを流している場面を見て、実際にどのように流すのか気になっていました。本当に興味を持ち始めたのは、祖母の家にあったレコードプレイヤーを触ったことがきっかけです。中学2年の秋ごろ、「帰れま10」(テレビ朝日系列)という番組の「1981年のレコード売上ランキングを当てる」という企画で、実際にレコードを取り寄せて曲を回答していたことから、レコードが今でも買えることを知リました。

その後、初めて「ルビーの指輪」と「西部警察」「ライディーン」のレコードを買いました!

かなえ氏

毎月、レコードにはどのくらいお金をかけていますか?

ぱるむ

一時期はおこづかいすべてをつぎ込んでいて、オークションで一気に360枚買ったことがあります。これだけ多いと、自分の家に何があるか分からなくなることがあるので、ないと思って買ったら被ってしまったということもありました。

雑談をしつつ、今回のテーマ「迷盤・珍盤」に入っていきます。それだけ多くのレコードを持っているぱるむさん、一体どんな楽曲を聴かせてくれるのでしょうか?

ぱるむさんが選ぶ「迷盤・珍盤」

ぱるむ

お聞きの通り、お風呂場でエコーを聞かせたような歌い方の曲です。強烈ですよね。発売が1968年というGSブームが盛り上がっていたころの曲ということもあり、曲調もGSっぽいサイケな感じです。「地獄谷からの一人GS」という異名もあるのだとか。

初っ端からぶっ飛ばしてくれました!この「スナッキーで踊ろう」のクレイジーさにチャット欄は「変質者の歌にしか聞こえない狂気」「地の底から響くような低音と、頭上から落ちてくるような高音……」「すでに夢に出てくる予感」など大盛りあがり。

ちなみにこの「スナッキー」というのは、プリマハムの商品「スナッキー」のこと。実はこの曲が日本初の商品タイアップソングなのだそうです。ちなみに、「いとしの君」という曲がB面であるのですが、歌詞に「プリマ」というワードが入っており、タイアップの痕跡も伺えます。

さて、どんどん行きましょう、続いてはこちら!

ぱるむ

過去にフジテレビ系列「トリビアの泉」で紹介されており、割と知名度が高い珍盤なのではないかと思い、選びました。歌詞のセンスが凄い。少女Aに対しての熟女Bなのではと思います。

バナナの皮をむくように
私の服をぬがせたら
しばらく灯りをつけたまま
見おろしていてほしい

あなたの目に犯されて
あたしは落ちてゆく ラララ ウウウ
燃えやすい としごろ

私だけがすごいんじゃないわ
みんな本当はこうなのよ

左の乳房に貞操を 右の乳房に欲望を
つつんで生きている女
あたし熟女B

作詞はなかにし礼さん。倶楽部メンバーに「トリビアの泉」世代が多いこともあり、曲紹介の直後から「うわーーーー熟女B!!!!!」「出たよ熟女Bwwwwww」などチャット欄が沸き立ちました。

ほかにもぱるむさんが流してくれた迷盤・珍盤の数々を、選曲理由とともに紹介します!

ぱるむ

すべてが意味不明の曲。「宇宙人が歌っている」という設定でようやく納得できる曲。他にも「四次元酒場」という曲も好き。スペーシーなあおきあいさんの見た目も印象的です。

  • クレオとパトラ「タバコの煙は嫌い」
ぱるむ

一応ニューハーフデュオらしいです。当時としては最先端ですよね。リリースは1971年で、ジャケットも異質な感じです。すべてが謎。ディスクユニオンでジャケ買いしました。この曲のレコードは2,600円くらいしました。

  • 高橋キヨシ「こころ帰り」
ぱるむ

近所のレコード屋のジャンクコーナーにあり、100円で入手しました。ひとことで言うと、精神が不安定になる曲。途中の変則的なドラムに混乱させられます。

ぱるむ

一番と言っていいほど大好きな曲です。GSでは118グループがメジャーデビューしたといわれているのですが、僕が一番推しているのがこのグループです。タイガースやスパイダースなどがいたけど、「ライオンが一番強そうだから」という理由で名付けられたのだそう。社を挙げて宣伝されていたものの、この曲はオリコン90位という結果であまり売れなかったようです。

曲については、この合いの手がクセになりますよね。僕はこの「すてきなエルザ」で珍盤に目覚め、一気に引きずりこまれました。

ぱるむ

実はxQs(エクスキューズ)の正体は坂本九さん。ふだんの坂本九さんのイメージとは少し違った曲のテイストで、井上大輔さんが作曲をしています。1984年の曲で、坂本九さんが事故にあう直前の曲でした。今までが結構とんでもない曲ばかり紹介してきたので、少し心休まる曲をセレクトしてみました。

次々と繰り出されるぱるむさんの珍盤センスに圧倒されるメンバーたち。話題は、ぱるむさんがなぜここまで迷盤・珍盤に詳しくなってしまったのか?という話に。

ぱるむ

気がついたら、なんです。最初は王道の楽曲を聴いていたのですが、次第に物足りなくなってしまったのかもしれません。人間は刺激を求め続けるということもあるのかもしれません。ちなみに今日流す楽曲は全部レコードを持っているものです。

かなえ氏

ちなみに持っているレコードで、一番高いレコードは何ですか?

ぱるむ

最初に紹介した「スナッキーで踊ろう」ですね。いきつけのレコード屋さんで7500円でした。買わなきゃ!と思い立ちましたね。再発盤でこのくらいなので、オリジナル版はこの2倍以上の価格になります。

なぜDJ活動をしはじめたの?

そんなレコード愛の強いぱるむさん、現在はDJとして活動もしています。そのきっかけはなんだったのでしょう?

かなえ氏

DJをやるきっかけは何だったのでしょうか?

ぱるむ

最初はレコードを集めていただけで、自分でもただのコレクター気質な人間だと思っていましたが、だんだんと自分のレコードを披露したい欲求が湧いてきました。そんなある時、Twitterでコンビニとレコード屋が併存している場所を見つけたんです。そこで珍盤亭娯楽師匠に出会いました。そこから師匠のDJ教室を受講したのが最初でしたね。

※ 珍盤亭娯楽師匠は、「アレコード」(ちょっとアレな、変わった or おバカなレコード)でおなじみのDJ。軽やかに珍盤をつなげていくDJプレイは、もはや神業ともいわれている、業界では屈指の有名人。

かなえ氏

師匠から教えてもらったことなどはありますか?

ぱるむ

教えてもらうのは、DJの方法が主ですね。あと、よく師匠が流している「火縄銃でボーン」という曲が印象的でした。ノれる曲です。

さて、イベントの最後は、ぱるむさんによる15分メドレー。クレイジーな楽曲をぎゅぎゅっと15分に凝縮してお送りします!

ぱるむさんによる、迷盤・珍盤「15分メドレー」!!

ぱるむ

今回は自分の中で現在だと作れないのではというのをテーマにして15分のメドレーを組ませていただきました!
珍盤や迷盤というのは本当人によって見方が様々だと思いますので、自分の中の珍盤・迷盤を選曲させていただいた形です!
現在では絶対使われなさそうな単語や、歌い方など昭和ならではの良さを楽しんでください〜!

畳み掛けるような迷盤・珍盤の応酬に「あぁぁぁあああああああ」「ああああああ」とチャット上で叫び始め、だんだん壊れ始めるメンバーたち。そしてとどめを刺すかのように再び「スナッキーで踊ろう」を推すぱるむさん(笑)。終いには「でも、何か気持ちよくなってくる……洗脳されてる?」という錯覚まで起こさせながら15分メドレーは終了。これにて「倶楽部.FM」もおひらきです。おそらく皆さんの夢にスナッキーが登場したことでしょう……実に刺激的な選曲でしたね。ゲストのぱるむさん、本当にありがとうございました!

毎週ベストソング選抜 2022年第2四半期結果発表!

さて、最後は2022年4月〜6月の毎週ベストソング選抜の結果発表です!毎週ベストソング選抜とは、メンバーそれぞれが一週間に一曲出し合い、その中で「いいな」と思った曲に票を投じて、その週の「ベストソング」を決めるというもの。自分では知り得なかった隠れた名曲に出会えたり、改めて楽曲の魅力に気づいたり、皆さんの自由な感性を最大限に引き出し、昭和ポップスを探求することを目的に行っています。

まずは各種部門の受賞者を発表していきます!

皆勤賞

毎週欠かさずに楽曲を投稿してくれた人。今回、皆勤賞を受賞したのはなんと5人!おめでとうございます。習慣にしてくださっていて嬉しいです。

ベストソング回数

ベストソングに選出した楽曲が最も多く選ばれた方を発表。2回ずつで3人が並んだ形になりました。今回は接戦が多かったのですね!

ベストソング割合

参加した回数に対してベストソングを獲得した割合が高かった方を発表。Tさんが前回に引き続き、50%という高確率でベストソングを獲得しました。狙い撃ちできるのはスゴイ!

他にも総ポイント上位5名や、一人ひとりの記憶に残ったベストソングなどを発表しつつ、最多ポイントの発表です!

今期、最多ポイントを獲得したベストソング

ポイントが最も高かったのは、松任谷由実さんの「緑の町に舞い降りて」でした!50ポイントという高ポイントでしたね。ぜひ、改めて聴いてみてください。そして今期の毎週ベストソング選抜もよろしくお願いします!

最後は恒例の写真撮影。皆でしているのはスナッキーポーズです(笑)。

参加者の皆さん、ぱるむさん、お疲れさまでした。ありがとうございました!

イベントの感想

今回ゲストに来てくれたぱるむさんに、参加してみての感想を伺ってみました。

ぱるむさんの感想

ぱるむ

皆さまの前での珍盤・迷盤の話ということでだいぶ選盤の時点から緊張しておりましたが、無事に終えることができてホッとしております!(笑)
まだまだ紹介したい曲は沢山あるので皆さまと話せる次の機会があれば是非話したいです!
とても楽しかったです!!
ありがとうございました〜!

ぱるむさん、こちらこそ楽しいお時間を本当にありがとうございました!

メンバーの感想

参加してくれた皆さんからも感想をいただいています。

Kさん

今日の交流会では若きレコード収集家・パルムさんを迎えて様々でユニークな楽曲をあれこれ聴きました。「スナッキーで踊ろう」をはじめカルトな楽曲の連続はたった数時間をかなり濃厚なものへ昇華させてくれました。

Tさん

今日は「迷盤・珍盤」の回
都合により作業しながらの視聴でしたけど、スナッキーが夢に出てくることは間違いなしの回になりました。
もっと色々な話を聞いてみたかったです!

Sさん

何を迷盤・珍盤とするかで既にセンスが分かれるところ、今回は笑いつつ惑いつつ最後まで面白かった!

そのほか感想は#平成生まれによる昭和ポップス倶楽部にて。いつもご参加&感想、本当にありがとうございます。8月も暑さに負けず、楽しんでいきましょう!

8月の催事

交流会

★8/10(水)21~23時@オンラインZOOMにて開催!「暑い夏を忘れさせてくれる爽やかなサウンドの昭和ポップスをシェアしよう!」

★8/31(水)21~23時@オンラインZOOMにて開催!「なぜ広島出身のアーティストが多いのか?真剣に考えてみよう」byかなえ氏

イベント

★8月20日(土)20~23時@オンラインZOOMにて開催!林哲司三昧!昭和ポップス倶楽部オンライン歌謡曲バー

詳しくは、下記よりご確認ください。

次回の催事は8/10(水)21~23時。「暑い夏を忘れさせてくれる爽やかなサウンドの昭和ポップス」をシェアする交流会です。楽曲は絶賛募集中ですので、ぜひこちらからご回答ください!

平成生まれによる昭和ポップス倶楽部のコラムニストとして執筆中!
最近YouTubeデビューしました。

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