【エッセイ’93】04_真っ赤な女の子

ブログを書くようになって、周囲にアンテナを張って過ごすようになったが、
いかんせん、今の”周囲”というと、もっぱら24時間一緒にいる娘のことしかない。
それを、今回もこれからもご容赦いただきたい。

夫は帰ってくるのが遅いし、生活の中心は自分と娘で回っている。
当然、娘の寝かしつけも私がするのだが、
寝た!と思ってその場を離れてキッチンでカチャカチャしていると、
ふぇ〜ん!と声が聞こえてくる。
「ママわたしのとなりにいないじゃん!」と言わんばかりの主張である。

放っておいて作業を続けていると、
ンぎゃおーん!と叫び始める。
「なんでむしするのよ!きこえないの!?ママはやくきなさい!!」と。

私は自分のやりたいこともそこそこに、娘の横に行ってなだめてると、
うにゃうにゃ言い始める。
「ママここにいてよね、はなれちゃいやよ」

そうしているうちに眠くなってきて、娘の主張は弱くなる。
ぅえぅえ、と言ってる間にすやすやしはじめる。
寝た!と思ってジリジリ離れようとすると、
娘のまぶたがピクピクして、
薄目を開けて、私のことを見た。

「薄目開けて〜」ってフレーズ、どっかに出てきたな???
思い出せない。

薄目開けて わたしのことを見た
ちりちり ジリジリ
Falling love in summer time !

キョンキョンの「真っ赤な女の子」か〜!
たしかに。

ジリジリ離れた私に気づいて、そこに顔を真っ赤にして泣いている女の子がいた。

寝かしつけはまた振り出しに戻る。

小泉今日子「真っ赤な女の子」(1983年)

昭和ポップス倶楽部メンバー。好きなのはガンダムとチョコあ~んぱん。

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