2023年2月4日(土)、オンライン交流会を開催しました!

昭和ポップス倶楽部では、毎月2回メンバーが好きなことをプレゼンしたり、あるテーマについて語り合う定期交流会を開催しています。

今回のテーマは、「日本の思春期・60年代シリーズ Vol.2/4 〜テケテケが みなぎる若き 音力(グループ・サウンズ 応用編)〜」

これまで60年代の音楽シーンをテーマにしたプレゼンを2回行ってくれたメンバーのこうたさんが引き続きプレゼンに挑戦!
前回はグループサウンズの基礎編と題し、メジャーなバンドや日本にGSが入ってきたルーツを解説してくれましたが、応用編となる今回は女性が主に活躍した「ひとりGS」と「GSの衰退」について解説してくれました!

イベント概要

「日本の思春期・60年代シリーズ Vol.2/4 〜テケテケが みなぎる若き 音力(グループ・サウンズ 応用編)〜」

日時:2023年2月4日(土)21:00~23:00

会場:オンラインZOOM

参加人数:12名

プレゼンターのこうたさんの感想

プレゼンターをやってみての感想

結構充実しています!
ひとりGSは、時代の流れに乗ったレコード会社の意図的戦略でヒットした賜物ですが、その魅力が少しでも伝わってたら嬉しいです。ぜひグループ・サウンズを漁ってみてくださいね。余談ながら、個人的に津々美 洋とオール・スターズ・ワゴンはGSのパワーワードかと(笑)

準備で大変だったこと

海外事情のリサーチが最も苦戦しました。洋楽にほとんど縁がないので、どうまとめたら良いか分からずじまいでした。また、毎度毎度、準備〜リハ・本番と時間管理慣れないですね。日常生活から苦手としてるからこその課題です。巻き巻きのカミカミでホントすみません。

今回のプレゼンでいちばん伝えたかったこと

今回はとあるひとつの切り口からGSを深掘りしましたが、グループ・サウンズには数多くの奥深さがあると思います。長い短いに関係なく、何事も栄枯盛衰、海外から来た音楽はジャンルレスだと教えてくれます。2次会の談義では「GSはオルガンだ」と言うメンバーもいたのが興味深かったですし、もっといろんな楽しみ方を学ぼうと思いました。

主催者レポート

こんにちは、昭和ポップス倶楽部代表のかなえ氏です。
GSといえば60年代の日本音楽シーンを語る上で欠かすことができない音楽ジャンルですよね。GSといっても実は女性シンガーがエレキバンドをバックにGS風の楽曲を歌う「ひとりGS」というジャンルがあったのをご存知でしたか?
プレゼンターのこうたさんは、その代表的な歌手として黛ジュンさんや中村晃子さん、奧村チヨさんを紹介してくれましたが、実はジュディ・オングさんや美空ひばりさんなど、70年代〜80年代に活躍しているアーティストも「ひとりGS」として楽曲をリリースしていたそうです。
馴染み深いのだと「真っ赤な太陽」がそれに当たりますね♪


一方で少数ですが、九代目・松本幸四郎、二代目・松本白鸚としても知られる「市川染五郎」の「野薔薇咲く路」や荒木一郎「いとしのマックス」など男性ソロとしての「ひとりGS」もリリースされ、GSは幅広く日本人に親しまれるようになります。
しかし、世間からの評価は良いものではないことも多く、「長髪・エレキ=不良」というイメージからの冷たいバッシングを受けることもありました。学校ではGS関連のコンサートに赴いたり、エレキ演奏を禁止、停学にするところもあったのだとか。こういう状況を受けて、機動隊との衝突も勃発。そこにはグループサウンズに関わっていた人もいたので、放送局は事前収録番組におけるGSの部分は短髪だったブルーコメッツを除きカット。放送禁止になり、 NHK から出禁をくらってしまいました。フォークソングブームなどの方向性の変化から、メンバーの脱退も相次ぎました。

こうした風潮には逆らえず、1970年後半には事実上のGSの完全終焉してしまった。と、プレゼンターのこうたさんは「GSの衰退」について述べました。


そして最後、こうたさんは今回のプレゼンをこんなふうにまとめてくれました。

まとめ

  • GSはジャンルの枠をこえて、多様化をもたらした
  • 自グループ内で制作する文化が広がった
  • 芸能界の卵が国産ロックから多く生まれた

まず、GSはジャンルの枠や人種や宗教を越えて海外からやってきた音楽を、日本の大衆音楽にマッチするようにアレンジしていったものです。これは日本の音楽に多様化をもたらしました。
自分たちのグループ内で音楽を制作する文化が広がっていったのもGSだと言われています。
また、その後の音楽業界で活躍する人物も多数いることから、GSがあったからこそ芸能人の卵が多く生まれたのではないでしょうか。

約数年という短いブームの中でも今も現在に通づるバンドスタイルや、のちに活躍する沢田研二さんや堺正章さんなど数多くのスターが生まれたのはまさにGSブームのおかげといってもいいでしょう。

改めて日本の音楽シーンの移り変わりを理解すると、いろんな点と点が繋がるような楽しみがありありますね。メンバーは今回のプレゼンをどう感じたのか?↓の感想もぜひチェックしてみてください♪

参加者の感想

  • わずか数年で終焉を迎えたGSの流行。それが、ジャンルを超えて日本音楽界全体に強い影響を及ぼしていたこと、非常に印象的でした。それを考えると、音楽史の中でいまいち注目されづらい立ち位置にあることが残念な気もしてくる……
  • プレゼン自体は終盤からの参加になりましたが、二次会で「GSの定説とされるもの」への問題提起をし、プレゼンター氏の理解も得られてとても有意義でした。テーマとしてはかなりアカデミックになると思うので引き続き勉強して参加したいです。

お知らせ

昭和ポップス倶楽部では、毎月2回定期交流会、毎月1回イベントを開催しています!「気になるけど、まずは雰囲気や様子を見てみたい・・・」という方は無料お試しで交流会への参加が可能です!

気になる方は、お試し参加申し込みフォームからお気軽にお問い合わせください。

その他お問合せ

昭和ポップス倶楽部は、住んでいる地域、職業、肩書きを超え、「聴く」「観る」「話す」の三拍子で昭和ポップス(70~80年代の大衆音楽)を探究し、その魅力を共有・共感し合う若者のためのコミュニティです。イベントや取材の相談などは問合せフォームよりお気軽にお問合せください。

1997年生まれ・宮城県仙台市出身
昭和60年生まれ以降の若者中心の音楽コミュニティ【平成生まれによる昭和ポップス倶楽部】を運営 | 昭和ポップス資料館を作って戦後の大衆音楽を継承することを目標としています

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