平成生まれ昭和育ちへのインタビュー【昭和ポップスを追求するうち、音楽関係なく信じられる人に出会えた・虎太さん編】

昭和の音楽が好きな若者は、年を追うごとに増えています。SNS上には中学生や高校生がいることも、珍しくありません。でも、いったい彼らはどうして昭和の音楽を好きになったのか?そのきっかけや思いをインタビューしていく、平成生まれによる昭和ポップス倶楽部がお送りするシリーズ「平成生まれ昭和育ちへのインタビュー」

平成生まれ昭和育ちへのインタビュー、第10回目である今回インタビューさせていただくのは、昭和ポップス倶楽部のメンバーでもある虎太(こうた)さんです。25歳の若き昭和好きがこよなく愛するのは、60年代の音楽とオリジナル・カラオケ。そして昭和ポップス倶楽部にも並々ならぬ思い入れがあるとか?

虎太さんインタビュー

虎太さんってこんな人

かなえ氏

虎太さん、このたびはインタビューをお受けいただき、ありがとうございます!よろしくお願いします。

虎太

よろしくお願いします!

かなえ氏

まずは、年齢を教えてください。

虎太

1998年、平成10年生まれの25歳です。

かなえ氏

昭和ポップス倶楽部に入ってくれたときは、まだ22歳でしたよね。早いものですね。

虎太

2021年の1月に入ったので、2年と10ヶ月くらいになりますね。

かなえ氏

それではあらためて、虎太さんは昭和ポップスとどのようにして出会い、好きになったのでしょうか?そのきっかけを教えてください。

昭和ポップスとの出会いと、好きになったきっかけ

小学生のころの虎太さん
虎太

2〜3歳の頃に、おじいちゃんが座敷で演歌を歌っているのを聴いて、ゆったりとしているメロディが「いいな」と思ったのが最初の出会いでした。

かなえ氏

最初は演歌からだったんですね。

虎太

そうですね。小さかったので歌詞の意味も分からなかったのですが、ただなんだか純粋にいいな、と感じました。それが昭和ポップスとの最初の出会いだったのかなとは思います。

かなえ氏

ご家族も、音楽が好きだったのでしょうか?

虎太

いえ、母親は世代ではあるのですが、全然興味はなかったんですよね。「私たちが教えた覚えはないのに、どこで覚えてきたの?」ってよく言われています(笑)。だから家族の影響で、というわけではないですね。

かなえ氏

そうなのですね。となると、昭和ポップスが本格的に好きになったのはいつ頃なのでしょうか?

虎太

中学校で吹奏楽部に入ったのは大きなきっかけだったと思います。
本当は吹奏楽に入る予定はなかったのですが、新入生歓迎会で「学園天国」をすごく楽しそうにやっていたのが印象的で、入ることになりました。「Are you ready?」「イェーイ!!」って。

かなえ氏

再び、昭和ポップスに触れることになったんですね。部活動に入ってからも、昭和の曲を演奏する機会が結構あったんでしょうか?

虎太

たくさんありました。敬老会やバザーの時期になると、あちこちの小学校を演奏してまわったのですが、その時に美空ひばりさんのメドレーをやったし、三木たかしさんのメドレーテレサ・テンさんを知りました。

かなえ氏

なんていい趣味をされている先生なんでしょうか(笑)。

虎太

そうなんですよ。あと、僕の楽器はトランペットだったのですが、ひとつ上の先輩ですごくトランペットが上手い先輩がいたんです。その先輩が休み時間にいつも何かしらの昭和ポップスを耳コピして吹いていたんです。それで山口百恵さんの「いい日旅立ち」や松田聖子さん「赤いスイートピー」などの曲もたくさん知りました。

かなえ氏

へぇ!

虎太

もう一つは、市立柏高校吹奏楽部という全国的にも有名な学校があるのですが、そこはYouTubeに舟木一夫さんの「高校三年生」を演奏した映像をアップしているんですよ。他にも橋幸夫さんと吉永小百合さん「いつでも夢を」、梓みちよさん「こんにちは赤ちゃん」、ペギー葉山さんの「学生時代」とか。それがすごく印象に残ったんですね。これは今でも聴いています!

かなえ氏

無意識的に昭和ポップスに興味が向く環境があったんですね!

虎太

そのときはまだ無意識でしたね。本当に自主的に昭和ポップスを聴くようになったのは、ドラマの『ドクターX』がきっかけです。ドラマの中で麻雀をするシーンがあるんですが、その場面では毎回昭和の曲がBGMで流れているんですよ。それがめちゃくちゃいい音楽だな〜!って思って。もちろん知らない曲もたくさんあったので、なんて曲だろう?と思って調べ始めたのが、自分でどんどん探求していくきっかけになりました。

かなえ氏

えーっ、そうなんですね!それは高校生の頃でしょうか?

虎太

はい。高校に入ってから、いじめに遭って心を病んでいた時があったり、社会人になっても働けない時期があったりしたのですが、そういう時に昭和ポップスの数々が救ってくれました。そこで歌詞の魅力にも気付き、色んな曲を徹夜で探求しましたね。

かなえ氏

色んな経験を通して、サウンドだけでなく、歌詞の魅力にも気づくことができたんですね。

60年代の楽曲に惹かれたワケ

成人式の虎太さん
かなえ氏

虎太さんは、青春歌謡やGSなど、昭和の中でも特に60年代の楽曲がお好きですよね。60年代の音楽のどんなところに惹かれたのでしょうか?

虎太

色々あると思いますが、やはり伴奏や演奏ですね。歌手の魅力に気づくのはずっと後で、最初はバックのサウンドに惹かれました。

かなえ氏

60年代の生演奏はすごいですからね。歌でなく演奏の方に興味がいったのは、中学校のときに吹奏楽部に入っていたことも関係あったのでしょうか?

虎太

ええ、たしかに吹奏楽に入っていなかったらここまで興味を持っていなかったかもしれません。

かなえ氏

そういえば、昭和ポップス倶楽部にも吹奏楽経験者って多いんですよね。虎太さんの話を聞いて、それもどこか関係があるのかなって思いました。

虎太

いや〜。それは間違いなくあると思いますよ!

虎太さんが好きな歌手

かなえ氏

そんな虎太さんが一番好きな歌手を一人挙げるとしたら、誰でしょうか?

虎太

一人には絞るのは難しいのですが、吉永小百合さんですかね。女優としてのイメージが強い人も多いと思いますが、僕は歌手としての吉永小百合さんが好きです。あとは三田明さん。美空ひばりさんや森昌子さんも好きですよ。
あと歌手ではないですが、最近は、委託制作盤というものにハマっています。

かなえ氏

委託制作盤ってなんでしょうか!?

虎太

委託制作盤というのは、自治体や企業がPRなどの目的を図ってレコード会社に依頼し、作られた曲のことです。ご当地ソングなどによくありますね。

かなえ氏

ああ、地元のお祭の歌が実は有名な歌手が歌っていたり作家さんが作っていたりってこと、たまにありますよね。なるほど。
それにしても、マニアックなジャンルですね(笑)。委託制作盤のどんなところが好きなんでしょうか?

虎太

委託制作盤って「なんとか音頭」とか、「なんとか小唄」みたいなものが多いこともあって、三味線などの日本的な楽器がたくさん使われているんです。それが聴いていて楽しいですね。
あとはいろんな地名が出てくるので、聴いているだけで旅行しているような気分にもなれるのが魅力です。ヒットソングでよく出てくるような有名な場所じゃない地名がたくさん出てくるのもいいですね。

昭和ポップス倶楽部に入った理由

かなえ氏

高校生のときにどっぷり昭和ポップスにハマった虎太さん、昭和ポップス倶楽部には2021年の1月に参加してくれましたね。うちのコミュニティはどうやって見つけたんでしょうか?

虎太

ネットですね。ツイッターも見ていましたし、オフラインイベントを開催していたのも知っていました。でも、僕はその時すでに別のコミュニティとも何個かかけ持ちしていたし、特に行動に移すことはなかったんです。そのうちにコロナ禍になってコミュニティの活動がゼロになっちゃった。そのうち「オンラインでもいいから誰かと繋がりたいな」と思うようになり、倶楽部に入ることにしました。その頃は社会人4年目で、精神的にもちょっと余裕が出てきたタイミングだったのもありますね。

かなえ氏

虎太さんは昭和ポップス倶楽部に入る前からコミュニティに所属したり、スナックに行ったりと、積極的に交流をしていたんですよね。

交流を求めてスナック通いをしていた虎太さん
虎太

そうですね。色んなところに出向いてカラオケを歌ったりしていました。でもやっぱり、その場限りの関係性だったんですよね。その上コロナ禍でなかなかそういうところにも行けなくなってしまって、「誰かと繋がっていたいな」という思いは強くなりました。何よりも同年代で分かち合える仲間が欲しかったんですよ。

オリジナル・カラオケが大好き!

かなえ氏

そういう経緯で、昭和ポップス倶楽部に参加してくれるに至ったんですね。
ちょっと自分で質問するのも恥ずかしいのですが、昭和ポップス倶楽部に入って、虎太さんのなかで変わったことってありますか……?

虎太

そうですね、バックバンドの演奏をよりしっかりと聴くようになり、その魅力に気づくことができました。そのおかげで、昭和ポップス倶楽部に入ってからかなり積極的に資料収集をするようになりましたね。例えば、昔の紅白歌合戦やレコード大賞の映像、昭和の歌番組の映像などは大量にコレクションしています。あとはなんといっても、オリジナル・カラオケを集めるようになりました。

オリジナル・カラオケとは?

オーケストラのみで歌がない演奏だけの音源のこと。

かなえ氏

虎太さんは過去にオリジナル・カラオケの魅力について倶楽部でプレゼンもしてくれていますし、普段交流しているチャットでは「#オリジナルカラオケ鑑賞会」というチャンネルを作って定期的に鑑賞会を開いてくれていますよね。

虎太さんが過去にプレゼンしてくれた内容の一部
収集したオリジナル・カラオケの音源は1000曲を超える
虎太

そうですね。交流していくうちに、みんなにも聴いてもらいたい、演奏や編曲の魅力をもっと知ってもらいたいという思いが強くなっていったんですよね。
小さい頃から楽器やサウンドが好きでしたが、それが形になって表れたのがオリジナル・カラオケ収集だったのだと思います。いまでは収集した音源は1000曲以上になりました。

かなえ氏

昭和ポップス倶楽部に入ってから集め始めて、1000曲を超えたんですね。それはすごい!

昭和ポップス倶楽部に入ってからの心の変化

大好きなカラオケをメンバーとデュエット
虎太

もう一つの変わったことは、昭和ポップス以外の昭和の文化にも興味を持つようになったこと。僕は音楽とレトロ家電くらいにしか興味がなかっただけれど、倶楽部のなかには昭和のファッションやグルメやスポーツなど、いろんなカルチャーが好きな人がいるので、そういうものに触れてみようという興味が湧きました。

でも一番はやっぱり、精神的に落ち着いたことかな。

かなえ氏

落ち着いた、とはどういうことでしょうか?

虎太

心が病んでしまっている状態のときもあったのですが、それがかなり落ち着きました。というのも、つらい時、みんな話を聞いてくれるんですよ。わざわざこんな僕のために会ってくれて、話を聞いてくれて。昭和ポップスに関係あるなしに全く関わらず、仲良くしてくれる。そういう人たちのおかげで、体調がかなり改善されました。

かなえ氏

それは本当によかったです……!

虎太

僕、みんなからもらった言葉をスクリーンショットにして印刷して、ノートに挟んでるんですよ。スマホの壁紙にもしています。お守りみたいな感じにしてるんですよ。

かなえ氏

へぇ!素敵ですね。
虎太さんのなかで、これまでメンバーからもらった中で、救われた言葉ってありますか?

虎太

たくさんあるけど、「今までつらいことを頑張って乗り越えてくれてありがとうございます」って言ってくれたことかな。そして「虎太さんを必要としています」って。なんだか照れくさいなぁ(笑)。でもそれがすごく嬉しかったですね。今でもつらいときは、その言葉を頭の中で再生します。そのうちに、つらいときでも「一人じゃないんだな」と思えるようになりました。このコミュニティは、心のよりどころです。

かなえ氏

本来は「趣味を共有したい」という理由で入ったコミュニティだけれど、気づいたら心のよりどころになっていたんですね。

メンバーと富士山登頂!
虎太

そうなんです。正直、そんなことは全然期待しないで入ったんですよ。期待しないで入ったのも良かったのかな。第一、昭和ポップス好きというところでは繋がっているけれど、メンバーのみなさんはそれぞれいろんなお仕事をされているじゃないですか。法律に詳しい人もいれば、ITに詳しい人もいる。僕と同業で働いてる人もいるし、公務員に、それからママさんもいる。

いろんな人に巡り会えたし、その人たちに音楽だけでなく人生面でも生活面でもさまざまなことを教えてもらっています。本当に入って良かったなって思います。

かなえ氏

いやぁ、嬉しいですね。。

虎太

これからは、そういう人たちに恩返ししていきたいなって思いますね。

あ、ごめんなさい、ちょっと涙が……

かなえ氏

え〜!(笑)
うんうん、ゆっくりで大丈夫ですよ。

虎太

昭和ポップス倶楽部は昭和ポップスに限らず、困ったときに打ち明けられる場所として機能していますよね。同じ音楽が好き同士で集まってるとはいえ、結局、人対人なのは変わらないわけですから。あくまで出会ったきっかけが昭和ポップスというだけなんですよね。

かなえ氏

まさにそういう場を目指しているので、そう言ってもらえると嬉しいです!

虎太さんが今後やってみたいこと

かなえ氏

あっという間に、インタビューも終盤となってまいりました。今後のことについてお聞きします。虎太さんがこれからやってみたいことはありますか?

虎太

はい、ひとつは、昭和ポップス関連のスケッチをたくさんしていきたいと思っています!

かなえ氏

いいですね!以前、オンラインイベントで似顔絵クイズをしたときに、虎太さんはイラストの出題に協力してくれたんですよね。

虎太さんのスケッチをクイズとして出題させてもらいました!
虎太

はい、それをもっとやっていきたいなって。色鉛筆も買って、レコードのジャケットや歌手を徹底的にスケッチしていきたいです!

かなえ氏

いいですね〜!!

虎太

あとは、発信することかな。僕は昭和ポップス歴でいうと皆さんよりかなり浅いけれども、好きな気持ち、熱い思いでは負けません(笑)。プレゼンや普段の交流だったり、ブログなどで発信していきたいなって思います。そういう発信を通して、お世話になっている人たちにも恩返ししていきたいなと思っています。

かなえ氏

虎太さんにとって、発信していくことも仲間たちへの恩返しのひとつなんですね。

虎太

そうですね。昭和ポップス倶楽部って、鉄道好きな人、競馬好きな人、サブカル好きな人、野球、寄席、ラジオが好きな人……本当に色んな人がいますよね。僕は、音楽だけに縛られるのではなく、自分の好きなものを発信していった先で生まれる雑談を大事にしていきたいなって思っているんです。それに、その趣味が昭和ポップスから派生してることも多いですしね。

かなえ氏

たしかに、小さな雑談から思わぬ盛り上がりを見せたり、以外なところで昭和ポップスと繋がったりするのも面白いんですよね。たわいのない日々の雑談を大事にしていく、とても大切なことだと思います。虎太さんのこれからの発信を、私も楽しみにしていますね!
この度はインタビューに応えていただき、ありがとうございました!

虎太

ありがとうございました!

お気に入りのグッズがたくさん!

大好きな昭和の音楽を通して、かけがえのない友人と出会うことができたという虎太さん。インタビューを通して、仲間への思いはしっかり伝わってきました。辛い時期を救ってくれた友人たちへの恩義を涙ながらに話してくれた虎太さんのまわりには、今後もたくさんの人が集まってくることでしょう。

また、昭和ポップス倶楽部が虎太さんやメンバーの皆さんにとって、音楽を共有できる場としてはもちろん、「人対人」の関わりの場としてもいっそう居心地の良い場所になれるよう、運営一同精進してまいります。虎太さん、これからもよろしくお願いいたします!そして、これからの発信も楽しみにしています。

虎太さんInformation

虎太

低浮上ながら音楽を中心に昭和に関する情報を発信中です!

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平成生まれによる昭和ポップス倶楽部は、昭和ポップスの魅力を共有・共感し合うためのコミュニティとして運営しています。活動内容としては、

  • 本記事のようなコラム配信(週2回)
  • 好きなことを発信できる交流会(月2回)
  • 昭和ポップスを通じて楽しむイベント(月1回)
  • チャットルームでの交流(日々)

などなど、昭和の音楽を愛する若者たちが楽しめるコンテンツを多数企画しています。
そのほか、仲良くなったメンバー同士や新規メンバーを囲んでオンライン飲み会を開催することも。楽しみ方・活用の仕方はあなた次第!
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